就労継続支援B型の開設資金はいくら必要?

就労継続支援B型を新しく開設しようと思った時に、資金はいくら必要なのか気になるかと思います。

いくら費用がかかるかによって資金繰りなど経営の問題にも大きく関わってきます。そこで、この記事では就労継続支援B型を開設するためには、いくら資金が必要なのか解説をしていきます。

これから新しく事業を始めようと考えている方や、事業拡大で就労継続支援B型を開設しようと思う方は参考にしてみてください。

この記事で分かること

・就労継続支援B型を開業した時にかかる費用

・就労継続支援B型開業時の初期費用

・就労継続支援B型を運営するのに必要な運転資金

・就労継続支援B型の開設で資金が足りない場合の対策方法

目次

就労継続支援B型の開設にかかる費用

就労継続支援B型を開設し、運営をしていくには大きく分けて以下の2つの費用がかかります。

・初期費用(イニシャルコスト)
・運転資金(ランニングコスト)

開設するには開業時に必要な初期費用と、運転資金で必要なランニングコストも考慮する必要があります。開業時の初期費用は300~1000万円前後、運営に必要なランニングコストは月に200万円前後と言われています。

それぞれ、どういったところにお金がかかるのか、内訳を見ていきましょう。

初期費用(イニシャルコスト)

まず、初期費用(イニシャルコスト)でかかる費用は以下の通りです。

  1. 法人設立費用
  2. 物件の賃貸費用
  3. 事務用品
  4. その他

法人設立費用

新たに就労継続支援B型を開業する場合は、法人を設立するための費用がかかります。株式会社や合同会社など、法人の種類によって設立費用は変わってきます。

株式会社の場合は、20~25万円前後の設立費用がかかります。

物件の賃貸費用

初期費用で一番コストがかかる部分が、事業所を開くための物件です。自治体にもよりますが、就労継続支援B型の訓練作業室は一人当たり約3㎡の広さが必要とされています。

就労継続支援B型は最低定員が20名のため、訓練作業室だけで60㎡の広さが必要になります。また、トイレや洗面所、相談室などの設備が整っている必要もあります。

また、消防設備の配置や建築基準法上問題がないかもチェックする必要があります。

敷金・礼金・保証金・不動産への手数料などを考えると、初期費用で100~300万円程度はかかるでしょう。

立地や広さによって大きく金額は異なるため、物件選びは重要なポイントとなってきます。

事務用品

事業所を運営していく上で、最低限必要な事務用品などを揃える必要があります。

・パソコン
・プリンター・FAX
・電話機
・机
・椅子
・テーブル
・文房具
・ゴミ箱
・傘立て

など、様々なものがあります。

その他

送迎サービスに必要な車を用意すると1台あたり数十万円~数百万円の費用がかかります。

車種や新車などで大きく金額は異なります。

運転資金(ランニングコスト)

次に、運転資金にはいくらくらいかかるのか見ていきましょう。

事業所を立ち上げた後は、以下のようなランニングコストがかかります。

・家賃
・人件費
・雑費
・光熱費

全て合計すると1か月あたり200万円前後のランニングコストが発生します。

この中でランニングコストを大きく占めるのが人件費です。

就労継続支援B型の事業所を開業するには人員配置基準を守る必要があり、管理者やサービス管理責任者など、定められた人員を常に配置しておかなければなりません。

報酬の支払い日を考慮した資金が必要

就労継続支援B型を開業し、経営していく上で注意しなければならないのが報酬の支払い日です。

就労継続支援B型で提供したサービスは訓練等給付費として国保連に請求し、国保連を通じて支払を受ける流れになっています。

支払いはサービス提供月の翌々月の15日に行われるため、開業間もない頃は入金がない状態で運営をしていく必要があります。

そのため、開業してから2か月近くのランニングコストに耐えうる資金を確保しておかなければなりません。

事業を開始し売上を作ることができたとしても、売掛金となるため、すぐにお金が入ってくるわけではないことに注意しましょう。

開業後に資金が足りなくなった場合の対策

就労継続支援B型を立ち上げ際には、トータルで500~1000万円程度の資金が必要になり、開業後間もない状態は運転資金が不足しがちになります。

開業後に資金が不足してしまった場合、障害福祉のファクタリングサービスを利用するのも1つの方法です。

障害福祉のファクタリングでは、就労継続支援B型の訓練等給付費(売掛金)を買い取り、数日以内に現金化することができます。

本来であれば2か月近く国保連からの入金までに時間がかかりますが、ファクタリングを利用すれば、早期入金で運営資金を確保することができます。

開業して間もない頃は資金が不足する事業所が多いため、資金繰りに悩む場合はファクタリングを利用してみてもいいかもしれません。

ファクタリングについては以下の記事で詳しく解説をしているので、よかったらご参考にしてみてください。

参考:ファクタリングとは?仕組みやメリット・デメリットを障害福祉事業者向けに解説

まとめ

以上、就労継続支援B型の開設資金はいくら必要なのか解説をしてきました。

要点をまとめると以下の通りです。

要点まとめ

・就労継続支援B型の開設は合計500~1200万円前後必要

・初期費用(イニシャルコスト)は300~1000万円前後

・運転資金(ランニングコスト)は月額200万円前後

・就労継続支援B型の報酬は入金されるまで2か月近くかかるため、開業時の資金繰りには注意が必要

・開設資金が足りない場合は、ファクタリングで対策することもできる

物件選びやどこまでお金をかけるかで必要な資金は変わってきますが、初期費用とランニングコストを含めても500~1000万円程度の資金は必要になるかと思われます。

注意点としては、就労継続支援B型などの障害福祉サービスの給付費はサービス提供月の翌々月の15日に支払われるため、その期間のランニングコストの負担も考慮して運営する必要があります。

もし、新しく事業所を立ち上げる際の資金繰りに悩む場合は、弊社にご相談ください。

就労継続支援B型に詳しいプロのコンサルタントが経営や資金繰りに関するご相談に乗ります。また、就労継続支援B型事業所向けのファクタリングサービスもご提供しており、資金繰りの改善もサポートしています。

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