訪問介護のファクタリングとは?メリットやデメリットについても解説
少子高齢化が進み、訪問介護の需要も高くなってきた現代ですが、同時に介護事業者の数も増えて厳しい経営を余儀なくされる経営者の方も少なくないかと思います。
資金繰りがうまくいかず、資金調達に困っている場合は、訪問介護のファクタリングを利用して改善することもできます。
この記事では、訪問介護のファクタリングについての解説や、介護報酬のファクタリングのメリットとデメリットについてなども解説をしていきます。
訪問介護の資金繰りにお悩みの方はぜひ参考にしてみてください。
訪問介護のファクタリングとは
ファクタリングとは、売掛金債権をファクタリング会社が買い取り、手数料を差し引いた金額が振り込まれるという早期入金サービスのことを指します。
訪問介護の場合、売掛金債権にあたるのが「介護報酬債権」になります。国保連へ請求した介護報酬をファクタリング会社が買い取りをし、数日以内に振り込まれるという仕組みになっています。
このファクタリングの仕組みを使って訪問介護でも早期に資金調達が可能となり、資金繰りに役立てることができるようになります。
本来であれば約2か月程かかる国保連からの入金が数日以内に短縮されるため、キャッシュフローを改善するための1つの方法として、訪問介護だけでなく他の介護事業でも多く利用されているサービスになります。
国保連は国の公的機関であるため、未払いや倒産などのリスクがなく、他の業種よりもファクタリングの手数料が低めに設定されているのが特徴です。
訪問介護のファクタリングのメリット
訪問介護のファクタリングのメリットとしては、
・資金繰りの改善
・負債にならない
・連帯保証人や担保が不要
といった点が挙げられます。
1つずつ見ていきましょう。
資金繰りの改善
訪問介護でファクタリングを利用することで資金繰りを改善することができるため利用されている事業者様は多いです。
介護報酬はサービスを提供してから2か月間程は入金がされないという仕組みとなっているため、新規で事業所を立ち上げたり、新たに事業拡大をしようと思った時に資金繰りに困るという場合が多いです。
介護報酬が振り込まれるまでの2か月間は従業員の給与の支払いなど、多くの運転資金をなんとか賄う必要があります。
ファクタリングを利用した場合だと、その2か月間が短縮されることになり、数日で現金化することができ、財務状況を改善することにつながります。
融資などには時間がかかる場合が多いですが、ファクタリングでは早期に資金調達ができるというメリットもあります。
負債にならない
ファクタリングは資金調達の方法の1つですが、大きな特徴として、ファクタリングを利用しても負債(借入)にはならないというメリットがあります。
ファクタリングとは介護報酬をファクタリング会社が買い取りをし、手数料を差し引いた金額を早期で入金するサービスとなるため、負債とは異なるものです。
そのため、銀行の融資枠や自己資金を減らすことなく、資金調達を行うことができます。
連帯保証人や担保が不要
銀行からの融資を受ける場合は、連帯保証人や担保が必要になりますが、ファクタリングでは必要ありません。
訪問介護の場合、国保連への請求額を買い取りする形となるため、介護報酬が回収できないというリスクは少なくなっています。国保連の信頼性が担保となっているとも言えるでしょう。
訪問介護のファクタリングのデメリット
訪問介護のファクタリングのデメリットとしては、
・手数料がかかる
・資金調達できる額には限度がある
といった点が挙げられます。
手数料がかかる
訪問介護でファクタリングを利用する場合、通常0.8%前後の手数料がかかります。
例えば、手数料が0.8%、国保連へ請求した介護報酬が100万円だった場合、100万円の0.8%にあたる8,000円が手数料として引かれ、残った992,000円が手元に残る計算になります。
手数料はかかりますが、介護報酬のファクタリングは他の業種に比べて手数料が安く設定されている場合が多いです。通常のファクタリングは手数料が約2~20%といったように手数料が高い場合があり、他と比較してファクタリングを活用しやすいと言えます。
資金調達できる額には限度がある
ファクタリングは銀行からの融資とは違い、資金調達できる額は売上の範囲内となることに注意が必要です。
売掛金債権を買い取りするというサービスとなるため、国保連へ請求した介護報酬以上の資金は現金化することはできません。
より大きな額の資金を調達したい場合は、銀行の融資など他の方法を探す必要があります。
まとめ
以上、訪問介護の資金調達でファクタリングが適している理由について解説をしてきました。
ファクタリングは融資などに比べて資金調達がしやすいサービスになるため、訪問介護を新規で立ち上げたばかりであったり、資金繰りが逼迫している場合は、ファクタリングを利用してキャッシュフローの改善に活用してみてもいいかもしれません。