放デイ・児発の専門的支援加算とは?算定要件など詳しく解説
専門的支援加算は令和3年の報酬改定時に、児童指導員等加配加算Ⅱが廃止されたのに伴い新設された加算です。
・専門的支援加算って分かりづらい・・・
・そもそも専門職ってどんな職種を指すの?
・放課後等デイサービスと児童発達支援での違いはどこ?
と、まだ理解が追い付いていないという方も多いのではないでしょうか?
この記事では、専門的支援加算の算定要件や単位数等について、放課後等デイサービスと児童発達支援の両方の違いに触れながら詳しく解説しています。
本記事を最後までお読みいただくと、専門的支援加算の概要と放課後等デイサービスと児童発達支援での違いが理解できます。
専門的支援加算とは
専門的支援加算とは、放課後等デイサービスや児童発達支援で、基準となる人員に加え専門の職員を配置することで算定できる加算です。
放課後等デイサービスと児童発達支援で算定要件や単位数、専門職の種類に違いがあるので注意が必要です。
専門的支援加算の算定要件
放課後等デイサービスの算定要件
通常求められる配置人数に加え、専門的で個別的な支援を行うために理学療法士等(保育士を除く)を常勤換算で1人以上配置した場合
※常勤換算とは、従業員の勤務延べ時間数を常勤従業員が勤務すべき時間数で除することをいいます
放課後等デイサービスにおける理学療法士等とは、具体的に以下の専門職を指します。
・理学療法士
・作業療法士
・言語聴覚士
・心理指導担当職員
・国立障害者リハビリテーションセンター視覚障害学科履修者
児童発達支援の算定要件
通常求められる配置人数に加え、専門的で個別的な支援を行うために理学療法士等(児童指導員や保育士においては、5年以上児童福祉事業に従事した者に限る)を常勤換算で1人以上配置した場合、算定要件を満たします。
児童発達支援における理学療法士等とは、具体的に以下の専門職を指します。
・理学療法士
・作業療法士
・言語聴覚士
・心理指導担当職員
・国立障害者リハビリテーションセンター視覚障害学科履修者
・保育士(児童福祉事業で5年以上の実務経験がある者)
・児童指導員(児童福祉事業で5年以上の実務経験がある者)
※5年以上とは、保育士または児童指導員の資格を取得してから5年以上を指します。
専門的支援加算の単位数
単位数は、重症心身障害児への支援の有無と利用定員によって異なります。
放課後等デイサービスの単位数
重症心身障害児への支援を行わない場合
利用定員 | 理学療法士等 |
10人以下 | 187単位/日 |
11人以上20人以下 | 125単位/日 |
21人以上 | 75単位/日 |
重症心身障害児への支援を行う場合
利用定員 | 理学療法士等 |
5人 | 374単位/日 |
6人 | 312単位/日 |
7人 | 267単位/日 |
8人 | 234単位/日 |
9人 | 208単位/日 |
10人 | 187単位/日 |
11人以上 | 125単位/日 |
児童発達支援の単位数
重症心身障害児への支援を行わない場合
利用定員 | 理学療法士等 | 児童指導員等 |
10人以下 | 187単位/日 | 123単位/日 |
11人以上20人以下 | 125単位/日 | 82単位/日 |
21人以上 | 75単位/日 | 49単位/日 |
重症心身障害児への支援を行う場合
利用定員 | 理学療法士等 | 児童指導員等 |
5人 | 374単位/日 | 247単位/日 |
6人 | 312単位/日 | 206単位/日 |
7人 | 267単位/日 | 176単位/日 |
8人 | 234単位/日 | 154単位/日 |
9人 | 208単位/日 | 137単位/日 |
10人 | 187単位/日 | 123単位/日 |
11人以上 | 125単位/日 | 82単位/日 |
専門的支援加算における放課後等デイサービスと児童発達支援の違い
上記でみてきたように、放課後等デイサービスと児童発達支援では専門的支援加算にいくつか違いがあります。
両事業の違いを以下の表にまとめてみました。
放課後等デイサービス | 児童発達支援 | |
要件 | 通常求められる配置人数に加え、専門的で個別的な支援を行うために理学療法士等(保育士を除く)を常勤換算で1人以上配置 | 通常求められる配置人数に加え、専門的で個別的な支援を行うために理学療法士等(児童指導員や保育士においては、5年以上児童福祉事業に従事した者に限る)を常勤換算で1人以上 |
専門職 | 理学療法士 作業療法士 言語聴覚士 心理指導担当職員 国リハ視覚障害学科履修者 | 理学療法士 作業療法士 言語聴覚士 心理指導担当職員 国リハ視覚障害学科履修者 保育士・児童指導員(児童福祉事業で5年以上の実務経験がある者) |
単位数 | 重症心身障害児への支援を行わない場合:75単位~187単位/日 重症心身障害児への支援を行う場合:125単位~374単位/日 | 重症心身障害児への支援を行わない場合:49単位~187単位/日 重症心身障害児への支援を行う場合:82単位~374単位/日 |
専門的支援加算の注意点
専門的支援加算は特別支援加算と一緒に算定することはできません。
また、専門的支援加算と児童指導員等加配加算を一緒に算定する場合、加算対象の1名(常勤換算)に加えて、さらに1名分(常勤換算)の加配が必要となります。
まとめ
いかがでしたか、今回は専門的支援加算について放課後等デイサービスと児童発達支援の違いに触れながら解説してきました。
専門的な支援を必要とするお子さんがいる場合、算定要件に注意しながら専門職を配置し手厚い支援をしていきましょう。
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