居宅介護支援事業所を立ち上げるには?手順・費用・助成金について解説

居宅介護支援事業所の立ち上げを考えた際、気になるのは開業までの流れとかかる費用、資金調達の方法についてだと思います。

居宅介護支援事業所を開業するためには、都道府県や市区町村から介護事業者として指定を受けなくてはなりません。また、開業には100万円~200万円程度の資金が必要と言われています。

本記事では、開業までの手順と初期費用の内訳や、助成金・資金調達方法について解説しています。

居宅介護支援事業所の立ち上げをお考えの方はぜひ参考にしてみてください。

目次

居宅介護の開業の流れ

居宅介護支援事業所の開業手順は以下のようになりますが、順番は多少前後する場合もあります。

1.指定申請に必要な要件の確認
2.事業計画書の作成
3.法人格の取得
4.人員基準を満たす人材の確保
5.設備基準を満たす設備の確保
6.運営基準を満たす運営方法の確保
7.自治体へ指定申請をする
8.介護事業者として指定を受ける

それぞれ詳しくみていきましょう。

1.指定申請に必要な要件の確認

開業する場所の自治体に指定申請に必要な条件を確認しましょう。

2.事業計画書の作成

事業の見通しを確認するために事業計画書を作成します。

3.法人格の取得

法人格を取得します。居宅介護支援事業所を開業するには法人である必要があります。

4.人員基準を満たす人材の確保

人員基準を満たす人材の確保を行います。

居宅介護支援事業所の人員基準は以下になります。

従業者の員数・・・介護支援専門員1名以上(常勤)

管理者・・・主任介護支援専門員(常勤・専従)

5.設備基準を満たす設備の確保

事業を行うために必要な広さの区画、設備、備品の確保を行います。

6.運営基準を満たす運営方法の確保

運営基準を満たすための運営方法を考えます。

7.自治体へ指定申請をする

人材や設備、運営方針の準備が整ったら、必要書類を揃えて自治体へ指定申請を行います。

8.介護事業者として指定を受ける

申請内容に問題がなければ、介護事業者として「指定」を受けることができます。

居宅介護の開業にかかる費用

居宅介護支援事業所を開業する際の初期費用内訳として、法人設立費・賃貸契約にかかる費用・車両に関する費用・指定申請に必要な設備や備品の購入費用が必要となります。

また、開業後に必要な運転資金として家賃や人件費、光熱費がかかります。初期費用と運転資金を合わせ100万円~200万円程度を考えておくと良いでしょう。

開業して事業が安定するまでに時間がかかることが想定されます。その場合、自己資金だけで開業を考えると資金繰りに困ることがあるかもしれません。

次に、以下で居宅介護支援事業に使える助成金や資金調達方法をご紹介します。

居宅介護の開業に使える助成金

居宅介護支援事業所を開業する際に使える助成金には以下のようなものがあります。

創業支援等事業者補助金

市区町村と連携した創業事業者向けの補助金です。

補助率は補助対象経費の3分の2以内であり、最低50万円~最大1,000万円となっています。

IT導入補助金

自社の課題やニーズに合ったITツールを導入する場合に受けられる補助金です。

居宅介護支援事業所を開業する場合、介護ソフトは必須なためぜひ活用したい補助金です。

また、PCやタブレットの購入資金も補助金の対象となっており、補助上限額は10万円の範囲内で、補助率2分の1以内の補助金が受け取れます。

IT導入補助金のその他詳細は以下をご参照ください。

参照:IT導入補助金

居宅介護の開業の資金調達方法

次に、居宅介護支援事業所を開業・運営するにあたり必要な資金の調達方法を以下でご紹介します。

銀行や信用金庫からの借入

銀行や信用金庫から融資を受ける方法です。

銀行融資は他の融資方法と比べて金利が低めというメリットがありますが、大手銀行の場合、開業直後では利用が難しいというデメリットがあります。

信用金庫は地域密着型で大手銀行より借入のハードルは低いですが、支店数が少なく不便なところがあります。

日本政策金融機関の融資制度

政策金融機関とは、政府が出資金の多くまたは全額を出資している金融機関を指します。

中でも、日本政策金融公庫では新規事業者が融資を受けやすい以下のような制度を設けています。

新創業融資制度

新たに事業を始める、または事業開始後に税務申告を2期終えていない方向けの制度です。

原則として無担保・無保証人で最大3,000万円(うち運転資金1,500万円)まで借り入れ可能です。

新創業融資制度のその他詳細は以下をご参照ください。

参考:日本政策金融公庫「新創業融資制度」

ソーシャルビジネス支援資金

社会的課題(子育て支援・高齢者や障害者の介護等)の解決を目的とする事業向けの制度です。

最大7,200万円(うち運転資金4,800万円)まで借り入れ可能です。

ソーシャルビジネス支援資金のその他詳細は以下をご参照ください。

参考:日本政策金融公庫「ソーシャルビジネス支援資金」

ファクタリングサービス

ファクタリングとは、報酬を前払いするサービスです。

通常2か月程かかる国保連からの報酬の支払いが、ファクタリングサービスを利用することで早急に現金化することができます。

事業を立ち上げたばかりの頃は、資金繰りに困る事業所も多くあります。経営が安定するまでファクタリングサービスを利用するのも一つの手です。

ファクタリングについて詳しくは『ファクタリングとは?仕組みやメリット・デメリットを障害福祉事業者向けに解説』で解説をしています。

まとめ

以上、居宅介護支援事業所の開業手順と初期費用の大まかな内訳・資金調達方法について解説しました。

開業に必要な資金が100万円~200万円程度だと自己資金でも賄えそうですが、報酬が入金されるまでに時間がかかることを見込んだ準備をお勧めします。

そのためには、助成金や融資・ファクタリングを上手く活用し資金確保をするのも一つの方法です。潤沢な資金と無理ない計画で、居宅介護支援事業所を開業・運営していきましょう。

もし、開業資金や運転資金の資金繰りに困っているという方は、弊社にご相談ください。

居宅介護に詳しいプロのコンサルタントが経営に関するご相談に乗ります。また、居宅介護支援事業所向けのファクタリングサービスもご提供しており、資金繰りの改善もサポートしています。

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